気がついてしまうのは、そういう性質だった
子供の頃、先生からの注意のされ方だったり、両親の夫婦喧嘩だったり人の感情の起伏がついつい気になっていました。そんなワタシに友人や周囲から「考え過ぎだよ」とか「気にし過ぎだよ」と言われ続けてきました。
大人になって随分と経ってからも、色んな言われ方だったり、人が言い争っている場面に出くわします。見慣れてきた経験でやり過ごすことはできてはいますが、油断すると、くよくよ考えちゃっていることもあります。
だから、
「自分の気にし過ぎが良くないんだ、間違っているんだ、だから自分は気にしないようにしなくちゃいけないんだ!」
なんて自分を責め続けてきました。一時期「鈍感力」という言葉が流行り、随分と憧れたものです。
このように自分を責めてしまえばしまうほど、自分の人生に対しても責めてしまうことであり、結局不安感にまとわりつく日々を過ごしていた、そんなある日・・・
この本との出会いがそんな私を救ってくれました。
『「繊細さん」の本』(武田 友紀 著)
繊細さん(HSP)という生物学的な性質のせいだった
「君は繊細だね。」と知人が言ってくれたことがきっかけで、繊細って何だろなと調べていく中で、この本と出逢った訳ですが、本の中に書かれてあったのは、まるでワタシのこと!
実は、自分と同じ感覚で悩んでいた経験を持つ人達が世の中にはいて、そしてそれは、血液型みたく、人の性質によるものだ、ということが書かれてあったのでした。
人類の15〜20% つまり5人に1人は、事象や刺激に対して敏感に反応してしまう脳の構造で生まれるそうで、それらの人々をHSP(Highly Sensitive Person)と呼びます。
本書では「繊細さん」と愛情込めて称されています。
- 気にし過ぎるのは脳の構造のせいであって仕方がない
- 5人に4人が非・繊細さんが多数を占める世の中にあって、残1人の繊細さんは生き方を工夫していく必要あり(本書にはその考え方や手法がずらり☆)
- 繊細さんと非・繊細さん、どちらがいいとか悪いとかいう話ではない
(血液型に優劣がないように。)
うーん、そうだったんだ。。。
そりゃぁ血液型を責めたところで何にもならないのと同じことだったんだ。。。
「何で自分はみんなみたいな考え方ができないんだ、いちいち気にし過ぎなんだよ。」
と自分を責めていましたが、反応のセンサーの感度が構造的にそもそも違うんだから気づいてしまう性質なんだよ、ということが分かって、ホッとしたような、今までの謎が解けたような爽快な気分になりました。
今まで自分が過敏なのか生きづらいなぁと思っていた方、大切な周りの人が気にし過ぎや塞ぎ込みが何でだろうなぁと心配な方、管理職や人のマネジメントが必要な方に参考になるのではないでしょうか。
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